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ビットコインの仕組み

ビットコインの仕組みを詳しく解説!

更新日:

 

ビットコインとは、トランザクションをまとめたブロックを過去の取引と連結させることで、取引履歴を一本の鎖のように繋げていく「ブロクチェーン」という技術を使った「分散型管理台帳」のことです。

 

この説明を聞いてピンと来る人は中々いませんよね。

では少しづつビットコインの仕組みを分解してみましょう。

 

この記事では、「ビットコイン」について、できるだけ分かりやすく、どのサイトよりも詳しく説明したいと思います。

 

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ビットコインのはじまり

 

ビットコインは、まだ誕生してから10年ほどしか経っていません。なぜこれほどの価値を持つことになったのか?ビットコインの始まりの話を少し紹介したいと思います。

 

2008年に「Satoshi Nakamoto」と名乗る人物がインターネット上にビットコインに関する論文を投稿したのがはじまりです。「中本哲史」とはいかにも日本人らしい名前なのですが、今だに誰だか判明してません。

 

その後、その理論を元にビットコインが開発され、2010年の5月に初めてビットコインで決済が行われました。

 

最初の取引は、アメリカで「ピザ2枚を10,000BTC」の取引が行われたと言われています。10,000BTCは今でいう130億円程です(2017年12月現在)。

額だけを見るとピザを買った人は大損しているように見えるかもしれません。しかし、この取引あったからこそビットコインが今の価値を持つことができたとも言えるのです。

 

まい
130億円のピザなんてもったいなくて食べられないわ!

 

なぜビットコインが価値をもったのか?

仮想通貨という概念が知られていない当時では、ビットコインの価値は「ほぼ無いに等しい」ものでした。

 

分かりやすく例えると、「ロールプレイング・ゲームの中で貯めたお金でピザを買ったようなもの」です。ゲームの種類によって「お金の価値」に違いがあるかも知れませんが、使えるのは所詮ゲームの中だけです。

いくら価値を感じようともそれを現実世界に持っていくことはできません。

(実際にはRMT(リアルマネー・トレード)といって、ネット上で現実世界と取引していることがありますが、基本的には禁止されているはずです)

 

なぜゲーム上の通貨が現実のモノやお金と交換できないかというと、ゲーム上のお金には「限界費用が無い」からです。

 

限界費用とは、生産量を増やせば増やすほど、それに応じてコストも上がっていくという経済学の考え方。

 

ゲーム上のような仮想空間上では、「0」を一つ増やすことは簡単にできるため、もし現実のモノやお金との交換を認めてしまえば、事実上の通貨発行権を持つことになってしまいます。

通貨を発行できる人(データの改ざんをできる人も含め)がどんどん稼げるようになり、逆に消費者側はどんどん資産が減っていくという構図になる恐れがあるのです。

 

しかし、ビットコインは現実通貨として使うことを想定して設計していたため、後に説明する「マイニング」という発想によって、仮想空間上の通貨に「限界費用」を持たせることに成功したと言われているのです。

 

まい
なるほど!デジタルデータには限界費用がないから、マーケット(需要)を無視してドンドン作れてしまうのね!
博士
モノはたくさん作ることができるが、全て売れるとは限らない。この大量生産と販売量のバランスが取れた点のことを「限界費用と限界収益が一致した点」というんじゃ!

 

 

通貨として必要な3つの条件

 

ビットコインのような「仮想通貨」が現実の通貨とおなじように使えるようにするには「通貨」である条件を満たさなければいけません。「通貨」が通貨であるべき条件は下記の3つです。

  1. 価値の基準
  2. 価値の交換
  3. 価値の保存

 

1 価値の基準

価値の基準とは「モノ」や「サービス」の価値をはかるためのものさしとしての機能のことをさします。

 

単位を決めて、それを尺度とすることで、通貨には「モノ」や「サービス」の流通をスムーズにさせるという働きを持っているのです。

 

まい
「うまい棒」=「10円」という認識があるのは「円」がものさしの機能を果たしているからなのね

 

2 価値の交換

価値の交換とは「モノ」や「サービス」の売買に、決済手段として使われる機能のことです。

 

通貨を媒介とすることで、同等の「モノ」や「サービス」と交換することができます。

 

博士
昔は決済に使う通貨の価値を保証するため、「金」と交換できるという裏付けがあった。

これを「ブレトン=ウッズ体制(金本位制)」というんじゃ!

 

3 価値の保存

価値の保存とは、劣化するモノ(食料品など)を「通貨」を媒介にすることで、価値を保存するという働きがあります。

 

例えば、漁で釣った「魚」は数日しかその質を保つことができません。しかし、釣ったその日に売って現金に換え、1年後に釣った魚と同じ「魚」を買うことができれば、これは価値が保存できていると言えるのです。

 

博士
モノによって劣化する速さが違うため、価値に不公平が生じてしまう。 そのため、通貨には価値を保存する役割が必要なのじゃ!

 

 

ビットコインのような「仮想通貨」が、今後「円」や「ドル」のような中央銀行が発行する法定通貨と同じように認識されるためには、これら3つの条件を満たしていると皆に認められるかどうかにかかっていると言えるのです。

 

ビットコインの仕組み

 

 

ここまでは、「通貨」としての条件を説明しました。

ここからは、ビットコインの仕組みについて詳しく説明します。

 

ビットコインは「権利の移動」

 

ビットコインとは、現実にコインのような貨幣が発行されているわけではなく、取引データの履歴を羅列しているにすぎません。

 

例えば「博士から麻衣へ10BTCわたす。」

という取引データが承認されれば、博士は10BTC使うことのできる権利が失われ、麻衣には10BTC使う権利が与えられるということです。

 

イメージとしては銀行の口座間振り込みのようなものだと思ってください。

あなたの口座から相手の口座へ振り込みをするとき、実際のお金が動いているわけではありません。口座の中に入っている金額のデータが移動しているだけです。

これらの情報がドンドンと蓄積されていき、発行元から経済市場を循環する仕組みになっています。

 

ビットコインの流れ

ビットコインには日本銀行のような中央銀行が存在しません。

代わりに「コアデペロッパー」とよばれる人々で、ビットコインの発行に関するルールを決めているのです。

 

ビットコインは、約10分ごとに「マイナー」という人たちに配布されます。しかし、無限に配布されるわけではなく、上限が2100万BTCと設定されています。

 

2017年12月現在では10分ごとに12.5BTC「マイナー」へ配られます。マイナーに配布されたビットコインは「取引所」に売却され、最終的に「エンドユーザー」が取引所から買うことができるのです。

ビットコインの流れ

マイナー → 取引所 → エンドユーザー

 

マイニング

 

 

どうせだったら、ビットコインを買う方ではなく、配られる方に回りたいですよね。

実はマイナーには誰でもなることが出来ます。

 

しかし、ビットコインはマイナーに無料で配布されているわけではありません。

「マイニング」という仕事をしなければならないのです。

 

マイニングとは「ビットコイン取引の承認作業」のことで、ビットコインの取引履歴が書き換えられないよう、ブロックに鍵を掛けて前の取引履歴と一本の鎖のように繋げていく作業のことを言います。

 

取引履歴に鍵を掛けると「ハッシュ値」という64桁のランダムな数字になります。

この「ハッシュ値」は別の言い方で「一方向関数」といい、あるデータから「ハッシュ値」を得ることは簡単なのですが、「ハッシュ値」から元のデータに戻すことが出来ないという特徴をもっています。

前のブロックの取引履歴を「ハッシュ値A」、今回のビットコインの取引を「ハッシュ値B」とすると、この2つのハッシュ値を足し合わせたばあい、また別64桁のランダムな「ハッシュ値C」へと変わります。

 

マイニングは「ハッシュ値A」と「ハッシュ値B」と「ノンス」というランダムな数値を足し合わせたときに、最初の18個「0」が続くような「ハッシュ値」を探す作業のことを言います。

 

逆の言い方をすると、最初の18個「0」が続く「ハッシュ値C」になるような「ノンス」が見つかるまでひたすら計算を繰り返すということです。

 

例) 

①+②+ノンス=③のハッシュ

③のハッシュに「0」が18個連続で続くハッシュ値があらわれるまでひたすら「ノンス」を入れ替えて計算していく。

 

計算自体は非常に簡単なものですが、「0」が18個続く「ハッシュ値」が見つかる確率は「2の72乗分の1」という、とてつもない確率となり、人間の計算で見つけられるものではありません。

何台ものコンピューターを並べて、24時間常に計算し続けているのです。

 

博士
あまりピンとこないかも知れんが、「2の72乗分の1」とは「約47垓2236京6483兆分の1」というとてつもない確率なんじゃ。

この確率は、宝くじを一枚買って3回連続一等が当選するようなものじゃ。

一秒間に1回計算をしたとしても、「ハッシュ値」が見つかる確率は14兆9745億年に一度じゃ。

 

マイニングの計算競争に勝って、一番最初に「0」が18個続く「ハッシュ値」を見つけたマイナーに対し、報酬として「12.5BTC」が支払われます。

 

このマイニングという「労働に対して、報酬を支払うシステム」のことをPoW(プルーフ・オブ・ワーク)といいます。

 

博士
ビットコインの開発が始まって、最初にマイナーに配布されていたのは「50BTC」じゃったんじゃ!

しかし、ビットコインの発行に上限を設けているため、一定の発行を終えるとマイニングによる報酬が半減する。これを「半減期」というんじゃ!

半減期は210,000ブロックごとに起こる。一度目は2013年、二度目は2016年に、そして次に半減期が発生するのは2020年頃になると言われているんじゃよ。

 

ビットコインの設計では、コンピューターの処理速度(半導体の集積密度)が右肩上がりになるとしています。(このことを「ムーアの法則」といいます。)

ですから、理論的にはマイニングの計算速度は年々上がっていくのですが、ビットコインのマイニングは、常に平均して10分程度で承認されるように「2週間に1回」カンファレンスが行われ、計算の難度調整が行われているのです。

 

ブロックチェーン

ブロックチェーンとは、ビットコインの発行元からどのような経路をたどっているのかを記録していく技術をいいます。

「博士から麻衣へ10BTCわたす。」

この取引データのことを「トランザクション」といいます。

 

複数の「トランザクション」をまとめて一つのブロックで鍵を掛け、前のブロックと数珠(じゅず)つなぎしていくことが「ブロックチェーン」と言われるシステムです。

 

「ハッシュ」は一文字でも違うデータに書き換えると、全く違う「ハッシュ」として出力されるという特徴を持っています。

「前のブロックのヘッダのハッシュ」を常に組み込んでおくことで、過去のトランザクションを改ざんすると、改ざんした後に続くブロックチェーンに矛盾が生じてしまいます。

 

そのため、前のトランザクションを改ざんして、その後に続く「ハッシュ」にも矛盾がないような「ハッシュ値」を求める能力があるのであれば、正々堂々とマイニング競争に参加した方が、利益を得ることができるため、ビットコインの改ざんはありえないだろうと言われています。

 

「共通鍵」と「公開鍵」

 

ブロックチェーンでトランザクションの改ざんはないだろうと言われていましたが、データでやり取りするには「ビザンチン将軍問題」と言われるセキュリティ問題がありました。

 

「博士から麻衣へ10BTCわたす。」という取引データが、本当に博士本人から送られてきたデータなのか?という問題です。

 

もし博士とは全く関係の無い第三者から、このデータを送ることが可能なのであれば口座のお金を簡単に盗まれてしまうことになります。

 

この問題を解決したと言われるのが、「公開鍵(非対称鍵)」とよばれる暗号です。

暗号には「共通鍵」と「公開鍵」といわれる2種類の鍵があります。

 

「共通鍵」とは読んで字のごとく「掛ける」のと「開ける」のに同じ鍵を使います。

実はこの鍵、今でも「鍵」としては安全だ認識されています。しかし共通鍵には、「鍵」そのものが盗まれるリスクがあると言われていました。

同じ「共通鍵」を使うと、一つでも盗まれたばあいに全ての鍵が解除されてしまいます。

 

インターネットサービスのIDとパスワードをイメージしてみて下さい。

例えば「Facebook」「twitter」「instagram」など数多くのSNSがありますが、パスワードを一つ一つ別々に分けるのは面倒くさいですよね?

もしも、全てのパスワードを「あなたの誕生日」のような自分の覚えやすい番号で統一しているばあい、パスワードが盗まれると、そのパスワードを使っている全てのアカウントが盗まれてしまうことになります。

 

博士
パスワードが盗まれる原因で多いのが「フィッシング」と呼ばれるものじゃ。

例えばFacebookのトップページと本物そっくりなページを作って、IDとパスワードを入力するよう要求する。そのサイトを本物だと思ってつい入力してしまうとパスワードが盗まれてしまうんじゃ。

まい
「フィッシング詐欺」って聞いたことはあったけど、そういう仕組みだったのね
博士
もしそのパスワードを同じものにしていると、最悪のばあい銀行口座の中身まで盗まれてしまう可能性もある。「共通鍵」を共通のものに統一するというのはとても危険なことなんじゃ。

 

共通鍵を安全に使うには、全ての鍵を「ランダム」で「別々の鍵」にする必要があるのです。

 

しかしビットコインは通貨としての取引で使用することを目的に設計しているため、全てのトランザクション(取引)を別々の「共通鍵」を使うと、とてつもない容量のデータ(鍵の数)になってしまうため、非現実的でした。

 

そこで、「公開鍵(非対称鍵)」といわれる「デジタル署名」を採用したのです。

 

 

デジタル署名とは「公開鍵」とよばれる鍵と「秘密鍵」とよばれる2つ鍵を使うという発想です。「掛けるための鍵」と「開けるための鍵」を別々に持つのです。

 

「秘密鍵」は自分で持っておき、取引データを暗号化するときに使います。

もう一つの「公開鍵」はインターネット上に公開しておいて、誰でも使えるようにしておくのです。

 

「ビットコインは取引データの羅列です。」インターネット上には数え切れないほどの取引データがあるため、鍵を掛けてしまえばどのデータが誰のものかなんて判別つきません。

 

その数え切れないほどのデータの中の一つがあなたに届いたとします。そのデータは当然暗号化されているので、そのままでは解読することはできません。

そこでインターネット上に公開されている「公開鍵」を使うのです。

 

もし博士の公開鍵で開けることができなければ、それは「博士ではなく第三者から送られてきたデータ」だということがわかるのです。

 

ビットコインは取引データの羅列なので、「間違いなく本人から届いた」という確認が取れれば、それでセキュリティは守られていると言えるのです。

 

例えば「博士から麻衣へ10BTCわたす。」という取引データが届いたばあい、博士の「公開鍵」を使い、ちゃんと鍵を開けることができれば、それは間違いなく博士から届いた取引データです。

受け取り手(麻衣)が送信者(博士)の鍵を使う様子が、本人確認の署名(サイン)に似ていることから「デジタル署名」と言われているのです。

 

全ての取引データを「共通鍵」を使うためにはn(n-1)個の「共通鍵」が必要となります。

しかし、「公開鍵」を使うことで2n個の「公開鍵」だけでいいのです。

 

P2P(Peer to Peer)

中央銀行のように特定のどこかが管理している通貨には、「サーバー」と「クライアント」というはっきりとした親子関係があります。これを「クライアント・サーバー方式」方式といいます。

 

「サーバー」側は通貨を発行したり、また市場を見ながら通貨のルールを変更したりすることができますが、「クライアント」にはその権限がありません。

 

「サーバー」が情報を一元管理し、クライアントが「サーバー」の情報にアクセスします。そのため、サーバーには強力なセキュリティが必要ですし、サーバーは大量の「クライアント」からアクセスされても耐えられるようなコンピューターが必要です。

 

一方、ビットコインは「全てのコンピューターは対等(Peer)である」というP2P(Peer to Peer)を採用しています。

 

P2Pは「LINE」や「Skype」でも使われている管理方法で、一方のコンピューターのデータが壊れた(あるいは攻撃された)ばあいでも、他のコンピューターに保存されているデータを呼び戻すことができます。

 

「クライアント・サーバー方式」・「P2P」のどちらにも良し悪しがあるため、一概にどちらが良いとは言えませんが、ビットコインは「P2P」を採用しているということだけは頭に入れておいた方がいいと思います。

 

まとめ

 

今、ビットコインは投機対象として、とても注目されています。しかし、ビットコインを実際に買っている人は「ビットコインが何であるか」を知らずに買っている人がほとんどです。

 

ビットコインの仕組みを知って、もし今後「クレジットカード決済のように、ビットコインで決済できるような環境」が広がれば、ビットコインの値段はまだまだ上がるでしょう。

 

しかし、通貨としての決済が一向にされず、値段だけがドンドン上がっていくような状態が続くようなら、どこかのタイミングで大暴落に転じることになると思います。

 

もし、あなたがビットコインを買おうか考えているのなら、ビットコインの仕組みを理解した上で購入することをおすすめします。

 

 







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